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キャリアコンサルタント受験資格を徹底比較 l 3ルートを完全解説

キャリアコンサルタント受験資格を徹底比較 l 3ルートを完全解説

更新日: 2025/11/06

はじめに

「キャリア支援の仕事をしてみたい」と思ったとき、多くの人が最初に直面するのが「キャリアコンサルタント試験の受験資格ってどうなっているの?」という疑問です。

国家資格であるキャリアコンサルタント試験は、誰でも受けられるわけではなく、厚生労働省が定めた3つのルートのいずれかを満たす必要があります。

この記事では、3つの受験資格をわかりやすく整理します。

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キャリアコンサルタント試験の受験資格は3つのルート

キャリアコンサルタント試験は、誰でもすぐに申し込めるわけではありません。

受験資格は法律で定められており、まず自分がどのルートに該当するかを確認することが最初のステップになります。

キャリアコンサルタント試験の受験資格は、以下のいずれかを満たすことで得られます。

ルート 条件の概要 主な対象者
認定講習ルート 厚生労働大臣が認定した「キャリアコンサルタント養成講習」を修了している 未経験者・転職希望者
実務経験ルート キャリア形成支援の実務に3年以上従事している 企業人事・大学のキャリア支援担当など
技能検定ルート 国家検定「キャリア・コンサルティング技能検定2級」以上に合格している すでにキャリア支援の資格を持つ専門職

まず、自分がどのルートに該当するのかを明確にすることが大切です。

特に実務経験ルートでは、どの業務が「キャリアコンサルティングの実務」として認められるかの確認が必要になります。

一方、認定講習ルートであれば、講習修了証を提出するだけで手続きが完了するため、初学者にとっては最も一般的でわかりやすい選択肢です。

自分に合ったルートを選ぶことで、受験準備や必要書類の手続きがスムーズに進められます。

キャリアコンサルタント試験の受験資格証明に必要な書類

キャリアコンサルタント試験を受験するには、受験資格を満たしていることを証明する書類を提出する必要があります。

受験ルートによって、提出書類の種類や形式が異なるため、事前の確認が欠かせません。

ここでは、3つの受験ルートごとに必要な書類と注意点を整理します。

認定講習を修了した場合

認定講習ルートで受験する場合は、厚生労働大臣が認定したキャリアコンサルタント養成講習の修了証明書を提出する必要があります。

基本的には「修了証明書の写し」で問題ありませんが、発行団体によっては原本の郵送提出を求められることもあります。

修了証明書には、講習名・修了日・修了番号・氏名が明記されていなければなりません。

これらの項目が欠けている場合、書類が受理されないこともあるため、提出前に必ず内容を確認しておきましょう。

また、修了証を紛失した場合は、受講した団体に再発行を依頼できます。

ただし、再発行には1〜2週間ほどかかる場合があるため、申し込み締切日まで余裕をもって手続きを進めることが大切です。

3年以上の実務経験がある場合

実務経験ルートで受験する場合は、キャリアコンサルティングに関する業務を3年以上、継続しておこなっていたことを証明する書類の提出が必要です。

代表的な証明書類は、勤務先が発行する「実務経験証明書」です。

証明書には、以下の内容が明記されている必要があります。

  • 担当業務の内容
  • 勤務期間
  • 職名
  • 上司または人事担当者の署名(または押印)

内容が不十分な場合、受験資格として認められないことがあるため注意が必要です。

実務経験として認められるのは、学生・求職者・社員などに対してキャリア相談や支援をおこなった経験です。

単なる人事事務や一般的なカウンセリング業務とは異なり、キャリア形成支援に関与していたことが明確に示されていることが求められます。

技能検定に合格した場合

最後に、技能検定ルートで受験する場合は、キャリア・コンサルティング技能検定2級または1級の合格証書を提出します。

このルートは、すでに高度なキャリア支援スキルを持つ人を対象としており、他のルートに比べて提出書類が比較的シンプルです。

提出するのは合格証書の写し(A4サイズ程度)で、氏名や合格番号が明確に判読できる状態であることが条件です。

コピーの際に一部が欠けていたり、印影が薄い場合は再提出を求められることがあります。

キャリアコンサルタント試験に証明書類を提出するタイミングと注意点

受験資格を満たしていても、証明書類の提出が遅れたり不備があったりすると受験が認められない場合があります。

受験資格の証明書類は、受験申請時に同時提出するのが原則です。申請はオンラインまたは郵送でおこないますが、いずれの場合も提出期限を過ぎると受理されません。

特に郵送の場合は、「締切日の消印有効」などの細かい条件が定められているため、必ず募集要項で確認しておきましょう。

キャリアコンサルタント試験の概要

キャリアコンサルタント試験は、学科試験と実技試験(論述・面接)の2つで構成されています。

ここでは、試験の形式や評価基準、そして合格率のおおよその目安について整理します。

学科試験の出題形式とポイント

学科試験は、50問の四肢択一(マークシート)方式で実施され、1問2点、合計100点満点です。合格基準は70点以上となっています(学科試験:100点満点で70点以上)。

  • キャリア理論
  • 労働法規
  • カウンセリング理論

など出題分野は多岐にわたり、国家資格としての公共性が高いため、法令やガイドラインの正確な理解が求められます。

効果的な対策としては、過去5回分の過去問演習と最新の法改正情報の確認が挙げられます。

そのため、単なる暗記にとどまらず、「なぜそうなるのか」まで理解する学習が合格への鍵といえるでしょう。

実技試験(論述・面接)の評価基準

実技試験は「論述試験」と「面接試験」の構成です。

論述試験では、相談事例をもとに相談者への対応方針を記述する形式が採られ、課題分析力や倫理的判断力が問われます。

一方の面接試験ではロールプレイと口頭試問を通して、相談者に寄り添う姿勢、傾聴スキル、質問力などが評価されます。

評価項目は「態度」「展開」「自己理解の促進」など複数にわかれており、合否はそれらを総合的に判断して決まるため、バランスの取れた実践力を身につけることが重要です。

合格率の目安と難易度

キャリアコンサルタント試験の合格率は、直近の第29回試験において、学科試験の合格率が72.4%、実技試験が64.2%、さらに学科・実技の両方を同時に受験した場合の合格率が54.9%となっています。

参考:第29回キャリアコンサルタント試験(キャリアコンサルティング協議会実施)

学科試験と実技試験の両方に合格する必要があり、どちらか一方のみ合格した場合は、次回試験でその科目の免除を受けることが可能です。

試験の難易度は中程度とされていますが、特に実技試験のロールプレイで苦戦する受験者が多く、ここでつまずくケースが目立ちます。

独学での合格も十分可能ですが、模擬面接を練習できる環境を整えることが、大切です。

まとめ|自分の受験ルートを確認し、行動に移そう

キャリアコンサルタント試験は、受験資格・書類提出・試験内容の3点を理解しておくことで、計画的に準備を進められます。

まずは、自分がどのルートで受験するのかを確認し、必要書類を早めに用意しましょう。講習の修了や実務経験の証明には時間がかかる場合もあるため、試験日から逆算して準備を進めるスケジュール管理を意識しましょう。

国家資格として信頼性の高い試験だからこそ、手続きにも正確さが求められます。

焦らず、一つずつ確実に進める姿勢が、最終的に合格への近道となります。

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