更新日: 2025/11/18
近年の急激な社会変化により、キャリアを支えるプロフェッショナル「キャリアコンサルタント」への注目が高まっています。2016年に国家資格として制度化されたことで、その専門性と社会的役割がより明確になりました。
この記事では、キャリアコンサルタントの基本的な役割から資格の種類、取得方法、試験内容、活かし方までをわかりやすく解説しています。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)キャリアコンサルタントとは、就職・転職・キャリア形成などに悩む人に対し、相談を通して支援を行う専門職です。
近年、社会の急速な変化により、これまで当たり前とされてきた年功序列や終身雇用といった制度が揺らぎ、誰もが自らのキャリアを主体的に考えることが求められる時代となりました。そうした背景から社会的に求められるようになったのが「キャリアコンサルタント」であり、2016年には職業能力開発促進法に位置づけられ、国家資格として制度化されました。
その活動範囲は幅広く、ハローワークなどの公的機関から、企業の人事部門、大学のキャリアセンター、さらには個人開業まで多岐にわたります。人の人生に深く関わるため、傾聴力や共感力、適切な助言スキルが求められます。
また、キャリア支援の分野では年齢や経験を問わず需要が増しており、相談者の不安や迷いに寄り添う役割として、社会的にも大きな意義を持つ職業です。「誰かの役に立ちたい」「人の成長を支援したい」と感じている方にとって、やりがいの大きい仕事といえるでしょう。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)キャリア支援に関する資格にはいくつかの種類があり、混同しやすいのが「キャリアコンサルタント(国家資格)」と、民間団体が認定する資格との違いです。ここでは代表的な資格を紹介しながら、それぞれの役割や位置づけを整理します。
「キャリアコンサルタント」は、2016年から制度化された国家資格です。キャリアコンサルタントは名称独占資格であり、原則この資格を指します。国家試験に合格の上、キャリアコンサルタント名簿に登録を行うことで正式に名乗ることができます。
企業、学校、公的機関などで広く求められており、信頼性・社会的認知度が高い資格です。また、5年ごとの更新が必要となります。
キャリアコンサルティング技能士とは、キャリアコンサルティング技能検定(国家検定)に合格した人を指します。
こちらは技能検定制度の一つで、受験要件として実務経験年数が設定されており、すでに国家資格キャリアコンサルタントを取得し、現場で一定の経験を積んだ人が、スキルアップのために受験するケースが一般的です。
そのため、キャリアコンサルティング技能検定は、キャリアコンサルタント試験が求める能力水準より上位のレベルに位置づけられます。等級は「2級」「1級」に分かれており、キャリアコンサルタントとしての実務経験や指導力など、より高度なスキルが求められます。
CDAは日本キャリア開発協会(JCDA)が認定するキャリアカウンセラーの民間資格で、2000年からスタートしました。一定の研修を修了し、独自の試験に合格することで認定されます。
国家資格制度が始まる以前は、実務的にも高い評価を受けていた資格で、現在も多くのCDA保有者が現場で活躍しています。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)キャリアコンサルタントとして活動するには、国家資格の取得と名簿登録が必須です。ここでは、資格取得から登録、維持までの流れを3ステップで解説します。
国家資格キャリアコンサルタントになるには、まずキャリアコンサルタント試験に合格する必要があります。受験にも要件があり、受験するには下記の要件を満たす必要があります。
・厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者
・労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者
・技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者
(引用元:厚生労働省ホームページ「キャリアコンサルタントになりたい方へ」)
実務経験がない場合は、原則として厚生労働大臣認定の「養成講習」を修了している必要があります。
試験は「学科」「論述」「面接」の3つで構成されており、これらにすべて合格することで資格取得の第一ステップをクリアできます。
国家試験に合格しただけでは、まだキャリアコンサルタントとして名乗ることはできません。合格後に「国家資格キャリアコンサルタント名簿」に登録することで、初めて資格保有者として正式に認定されます。
登録には、登録手数料(8,000円)と登録免許税(9,000円)が必要です。
キャリアコンサルタント資格には有効期限があり、5年ごとの更新が義務づけられています。更新には、知識と技能の維持・向上を目的とした「更新講習(知識講習・技能講習)」の受講が必要です。
講習の受講時間や内容には指定があり、更新手続きと費用も必要となるため、資格取得後も継続的な学習が求められます。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)キャリアコンサルタントの国家試験は、学科・論述・面接の3つの試験で構成されており、知識だけでなく実践的なスキルも問われるのが特徴です。合格を目指すには、バランスよく対策を行うことが求められます。
試験内容は「学科」「論述」「面接」の3つに分かれており、試験科目は以下の通りです。
学科試験は4択のマークシート方式です。問題数は50問、試験時間は100分で、100点満点(2点×50問)で70点以上の得点で合格となります。
キャリア理論、関連法令、職業情報、相談の技法など、幅広い知識が問われます。
論述試験は相談場面を想定したケースに対し、設問に解答する記述方式です。試験時間は50分です。実技試験として、論述と面接を合わせて実施されます。
面接試験は、受験者がキャリアコンサルタント役となり、実際にキャリアコンサルティングを行うロールプレイ形式です。傾聴姿勢、共感、助言力など実践的なスキルが重視されます。
試験時間は20分で、ロールプレイ15分と口頭試問5分の内訳です。
論述と面接を合わせて、150点満点で90点以上の得点で合格となります。
※論述は配点の40%以上の得点、面接は評価区分「態度」「展開」「自己評価」ごとに満点の40%以上の得点が必要です。
キャリアコンサルタント試験の合格率は、おおむね60から70%前後で推移しています。国家資格の中では比較的合格しやすい部類に入りますが、油断は禁物です。
特に論述や面接は経験や場慣れが問われるため、養成講座でのロールプレイ演習や模擬面接が重要になります。
また、キャリアコンサルタント試験は学科試験・実技試験の片方が合格の場合、一定期間合格している試験が免除されます。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)キャリアコンサルタント資格の取得には、講座や試験、登録など複数の段階で費用が発生します。全体を通してどのくらいの出費があるのか、あらかじめ把握しておくことが大切です。
まず大きな割合を占めるのが、国家試験の受験に必要な「養成講座」の費用です。講座費用は受講スタイルやスクールによって異なりますが、おおよそ30万円?50万円が相場となっています。この金額には、講義、テキスト代、演習、面接指導などが含まれていることが一般的です。
試験料は、学科試験と実技試験(論述・面接)を合わせて約39,900円です。また、合格後には国家資格者としての名簿登録に必要な登録免許税(9,000円)と登録手数料(8,000円)が発生します。
さらに、5年ごとに実施される資格更新時には、更新講習(12万円程度)と再登録の費用(8,000円)がかかります。長期的に活動していくためには、初期費用だけでなく継続的なコストについても見込んでおく必要があります。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)キャリアコンサルタントの働く場所やスタイルは多様で、活躍のフィールドは年々広がりを見せています。ここでは、代表的な就職先や働き方の例を紹介します。
キャリアコンサルタントの代表的な勤務先として挙げられるのがハローワークなどの行政機関です。求職者の相談に応じたり、職業紹介を行ったりと、地域に根ざした支援が求められます。国家資格者としてのニーズが高く、求人も安定しています。
人材紹介会社や派遣会社などでも、求職者と企業の間をつなぐコンサルタントとして、キャリアコンサルタントは活躍しています。適性やキャリアビジョンをもとにしたマッチング力が求められ、営業や採用の経験がある人にも適したフィールドです。
近年では、一般企業の人事・労務部門においても、社員のキャリア形成を支援する「社内キャリアコンサルタント」が注目されています。自己理解やキャリア面談の実施、モチベーション向上など、組織の人材開発に貢献できるポジションです。
まだ少数ではありますが、今後需要が高まる可能性があります。
高校や大学・専門学校などの教育機関もキャリアコンサルタントにとって代表的な職場です。進路指導や就職支援、キャリア教育を担当し、学生の進学・就職相談がメインの仕事です。学生一人ひとりに寄り添いながら、将来設計を支援する役割が期待されます。
経験や実績を積んだ後は、独立開業という道もあります。企業研修やキャリア面談の受託、講師業、キャリア相談のオンライン提供など、柔軟な働き方が可能です。フリーランスとして自分の専門性を活かしたい人には魅力的な選択肢です。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)キャリアコンサルタントは、単なる資格ではなく「人の人生に寄り添う」ための専門性を持った仕事です。
誰かの不安に耳を傾け、未来に向けた選択を共に考え、時に背中を押す。そんな支援ができる存在になるためには、知識と技術、そして何より相手への敬意と共感が求められます。
キャリアコンサルタントは年齢や経験に関係なく挑戦できる国家資格であり、「人の役に立ちたい」という気持ちがあるなら、ぜひ挑戦してみてください。
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