更新日: 2025/12/23
キャリアコンサルタントの資格は、働く人のキャリア形成をサポートしたい方や人材育成・組織開発に関わる仕事に携わりたい方にとって、大きな強みとなります。しかし、「資格の種類が複数あってどれを目指せばよいか分からない」「資格を取得した後、実際にどう活かせるのか知りたい」といった悩みを抱える方も少なくありません。
この記事では、キャリアコンサルタント資格の種類や特徴を整理し、取得のメリットや具体的な活用方法まで徹底解説します。自分に合った資格選びにお役立てください。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)キャリアコンサルタントとは、個人の職業生活やキャリアに関する相談に応じ、目標設定や課題解決を支援する専門職のことです。単なる就職や転職のアドバイスにとどまらず、働く人のスキルや適性、価値観を踏まえながら、キャリアの方向性やライフプランを一緒に考える役割を担います。
キャリアアドバイス業務自体は、資格がなくても担当できます。
とはいえ、キャリアの選択肢が多様化している昨今、専門的な知識や体系的なスキルを持つキャリアコンサルタントがより重宝されるようになりました。資格のあるキャリアコンサルタントは信頼性や専門性の証明をしやすく、自身のキャリア形成においても大きな助けとなります。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)代表的なキャリアコンサルタント資格として、以下の2つが挙げられます。
以下で詳しく解説します。
厚生労働省が管轄している国家試験を受験し、合格すると正式にキャリアコンサルタントを名乗れるようになります。
国家試験の概要は下記の通りです。
| 認定団体 | 厚生労働省 |
| 受験資格 | 以下いずれかの要件を満たしていること。 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験を有する者 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者 上記の項目と同等以上の能力を有する者 |
| 試験時間 | 学科試験:100分 実技試験:70分 |
| 出題範囲 | ・職業能力開発促進法その他関係法令に関する科目 ・キャリアコンサルティングの理論に関する科目 ・キャリアコンサルティングの実務に関する科目 ・キャリアコンサルティングの社会的意義に関する科目 ・キャリアコンサルタントの倫理と行動に関する科目 |
| 受験日 | 年3回(7月・11月・3月) |
| 受験料 | 学科試験:8,900円 実技試験:29,900円 |
| 合格率 | 50〜60% |
| 特徴 | ・名称独占資格で、キャリアコンサルタントとして名乗れる ・学科と実技の両方で専門知識と面接技法が評価される ・企業内人材育成や独立相談など幅広い活用が可能 |
なお、「キャリアコンサルタント」は「名称独占資格」であり、本試験に合格して登録した人だけがこの名称を名乗ることができます。類似試験を突破しただけでは「キャリアコンサルタント」は名乗れず、「キャリアアドバイザー」や「キャリア相談員」など別の名称を使う必要がある点に注意しましょう。
国家検定であるキャリアコンサルティング技能検定は、キャリアコンサルタントとしての専門知識や実務能力を評価するための試験です。技能検定職種のひとつとして2008年に追加された試験であり、学科試験と実技(論述及び面接)試験で行われます。
| 認定団体 | キャリアコンサルティング協議会 |
| 受験資格 | 以下いずれかの要件を満たしていること。 【1級】 10年以上の実務経験を有する者 9年以上の実務経験を有する者で、大学において検定職種に関する科目について20単位以上修得し、卒業したもの 9年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験の受験要件を満たすものとして厚生労働大臣が認定する講習を修了したもの又はこれと同等以上の講習を修了したもの 8年以上の実務経験を有する者で、大学院において検定職種に関する科目について8単位以上修得し、修了したもの 8年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験に合格したもの、又はキャリアコンサルタントであるもの 2級の技能検定に合格した者で、その後、3年以上の実務経験を有するもの 【2級】 5年以上の実務経験を有する者 4年以上の実務経験を有する者で、大学において検定職種に関する科目について20単位以上修得し、卒業したもの 4年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験の受験要件を満たすものとして厚生労働大臣が認定する講習を修了したもの又はこれと同等以上の講習を修了したもの 3年以上の実務経験を有する者で、大学院※4において検定職種に関する科目※2について8単位以上修得し、修了したもの 3年以上の実務経験を有する者で、キャリアコンサルタント試験に合格したもの、又はキャリアコンサルタントであるもの |
| 試験時間 | 学科試験:100分 実技試験:80分(2級は60分) |
| 出題範囲 | ・職業能力開発促進法その他関係法令に関する科目 ・キャリアコンサルティングの理論に関する科目 ・キャリアコンサルティングの実務に関する科目 ・キャリアコンサルティングの社会的意義に関する科目 ・キャリアコンサルタントの倫理と行動に関する科目 |
| 受験日 | 年3回(7月・11月・3月) |
| 受験料 | 【1級】 学科試験:11,200円 実技試験:33,500円 【2級】 学科試験:11,200円 実技試験:29,900円 |
| 合格率 | 1級:5〜10% 2級:15〜20% |
| 特徴 | ・キャリア理論や労働市場の知識をまんべんなく問われる ・面接技法・カウンセリング能力など実践的スキルも含めて評価される ・企業内の人材育成や教育・研修の相談業務などに活用できる |
試験の際は、キャリア理論、労働市場・職業情報、カウンセリング理論、倫理・法規など、キャリアコンサルタントとして必要な知識が問われます。企業の人材育成、独立相談、教育・研修など多様な場面で専門的支援のスキルが役立ちます。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)国家資格以外で役立つキャリア関連の資格として、以下が挙げられます。
以下で詳しく解説します。
CDAとは「Career Development Adviser」の略で、キャリア開発を支援する専門家を指します。
| 認定団体 | 公益財団法人 日本キャリア開発協会(JCDA) |
| 受験資格 | 指定のCDA養成講座(45時間以上)を修了した者 |
| 試験時間 | 筆記試験:約90分 論述試験:約60分 |
| 出題範囲 | ・キャリア理論 ・職業情報 ・キャリアカウンセリング技法 ・キャリア形成支援の実践 ・倫理法規 |
| 受験日 | 年2回(1次が7月頃と10月頃、2次が10月頃と12月頃) |
| 受験料 | 1次試験:16,200円 2次試験:21,600円 |
| 合格率 | 40〜50% |
| 特徴 | ・学校・企業・地域でのキャリア支援に活用可能 ・民間資格ながら認知度が高く教育現場での信頼性がある ・自己理解や目標設定、能力開発など幅広い支援が可能 |
CDAカリキュラム(養成講座)を修了をしないと、受験できない点に注意が必要です。日本キャリア開発協会では、株式会社日本マンパワーやリカレントキャリアデザインスクールでの養成講座を認定しているので、活用を検討しましょう。
GCDF(Global Career Development Facilitator)は、国際的に認定されたキャリア支援の専門資格です。アメリカで策定された資格制度を基に、日本でもキャリアカウンセリング協会が認定しています。
| 認定団体 | 特定非営利活動法人キャリアカウンセリング協会 |
| 受験資格 | GCDF-Japanキャリアカウンセラートレーニングプログラムを修了し、指定の試験に合格すること。 最終学歴に応じたキャリア実務経験が必要。 |
| 試験時間 | 国家資格キャリアコンサルタント試験やCCA実力診断プログラム(ベーシック)などの試験に準ずる |
| 出題範囲 | 国家資格キャリアコンサルタント試験やCCA実力診断プログラム(ベーシック)などの試験に準ずる |
| 受験日 | 国家資格キャリアコンサルタント試験やCCA実力診断プログラム(ベーシック)などの試験に準ずる |
| 受験料 | 国家資格キャリアコンサルタント試験やCCA実力診断プログラム(ベーシック)などの試験に準ずる |
| 合格率 | 国家資格キャリアコンサルタント試験やCCA実力診断プログラム(ベーシック)などの試験に準ずる |
| 特徴 | ・国際基準に基づくキャリア支援スキルが身につく ・学校・企業・地域で幅広く活用可能 ・個人の自己理解や職業選択支援に実践的に対応できる |
外部試験に合格し、最終学歴に応じたキャリア実務経験を添えて申請することで取得できる資格です。まずは試験の合格を目指し、その後初回登録や更新登録を済ませましょう。
産業カウンセラーは、職場や仕事に関する心の相談に対応する専門家です。仕事上のストレス、職場環境、キャリア形成、メンタルヘルスなど、職業生活全般に関わる相談を受け、アドバイスや支援を行います。
| 認定団体 | 一般社団法人日本産業カウンセラー協会 |
| 受験資格 | 協会が行う産業カウンセリングの学識及び技能を修得するための講座を修了した者は、修了年度に関係なく受験可能。(学士・修士資格で試験を受けることも可能) |
| 試験時間 | 学科試験:130分 実技試験:30分 |
| 出題範囲 | ・「公認心理師の職責」 ・「心理学概論 ・「臨床心理学概論」 ・「知覚・認知心理学」 ・「学習・言語心理学」 ・「感情・人格心理学」 ・「神経・生理心理学」 ・「社会・集団・家族心理学」など |
| 受験日 | 年2回(1月頃・6月頃) |
| 受験料 | 学科試験+実技試験:36,710円 |
| 合格率 | 60%前後 |
| 特徴 | ・職場・企業内での相談・支援に活用可能 ・心理学をベースにしたメンタルヘルス支援ができる ・キャリア支援や働く人の生活改善にも応用可能 |
キャリアアドバイザー業務だけでなく、職場環境の改善やメンタルヘルス対策にも活用できるのがポイントです。カウンセリングを担当する機会も多く、心理学の理解も欠かせません。
また、個人のキャリア支援にも応用でき、キャリアコンサルタントやGCDFなどの資格と組み合わせてスキルの幅を広げることも可能です。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)キャリアコンサルタント資格は種類が多く、「どの資格を取ればいいの?」と迷ってしまう人も多いでしょう。ここでは、ユーザータイプ別に、キャリアコンサルタント資格の選び方を紹介します。
自分に当てはまる部分をチェックし、どの資格を狙うか検討してみましょう。
企業内でキャリア支援をしたい人は、以下の資格取得を検討してみましょう。
企業内でキャリア支援を行う場合、資格選びは「信頼性」「実務力」「幅広い対応力」の3つの観点で考えましょう。面談や相談のスキルを体系的に身につけられる資格や、心理面に寄り添ってカウンセリングができる資格を選ぶのがおすすめです。
個人で独立開業を目指す人は、以下の資格取得を検討してみましょう。
独立開業を目指す場合、キャリアコンサルタントとしてのスキルを明確に証明できる資格を目指すのがおすすめです。企業や個人を問わずキャリア形成支援の実務スキルを学べる資格を身につけることで、クライアントの多様なニーズに応えやすくなります。
海外や国際的な活動をしたい人は、以下の資格取得を検討してみましょう。
キャリアコンサルタントとしてのスキルを明確に証明できる資格の他、グローバルスタンダードな基準を身につけられるGCDF(グローバルキャリア資格)がおすすめです。国際的なキャリア理論やコンサルティング手法を学び、海外のクライアントや多国籍組織にも対応できる知識とスキルを身につけましょう。
現状スキルアップのために取得を考えている人は、以下の資格取得を検討してみましょう。
スキルアップが目的であれば、どの資格も十分に役立ちます。自分に足りない部分を補う目的で受験し、資格面で有利にしていきましょう。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)最後に、キャリアコンサルタント資格に関する「よくある質問」を紹介します。気になる項目がある方は、事前にチェックしてみましょう。
未経験でも取得できる資格はあります。一方、受験にあたって一定の実務経験や講習受講が求められる場合もあるので注意しましょう。受験要綱をチェックし、問題なく挑戦できるか確認が欠かせません。
試験や指定講座のボリュームにもよりますが、130時間をひとつの目安にするとよいでしょう。
一番汎用性の高いキャリアコンサルタント試験でも、130〜150時間の学習量確保が必要です。
国家試験と国家検定は名称こそ似ていますが、国家試験は「国家資格として法律に基づく資格」として位置づけられています。合格者だけが「キャリアコンサルタント」を名乗れる名称独占など、特別な資格が与えられます。
技能評価に重点を置いていて、実務力や経験を重視した認定制度であると理解しましょう。
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キャリアコンサルタントの講座を資料請求(無料)国家資格の「キャリアコンサルタント試験」や国家検定の「キャリアコンサルティング技能検定」、さらに民間資格であるCDAやGCDFなど、資格の種類は多岐にわたります。目的や活かし方に応じて多様な選択肢があるので、自分が目指す方向性に合わせて挑戦してみましょう。
迷ったときは、通信講座の無料相談を活用するのもおすすめです。
自身の目標やライフスタイルに合った資格選びをして、キャリア支援の専門性を高める第一歩にしていきましょう。
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